石窯ドームの潜在能力を極限まで引き出し、焦げ付きや生のこりを防いで失敗なく焼くには、温度コントロールと予熱のタイミングに明確な黄金ルールが存在する。最大のコツは、焼き始めの最初の1〜3分間に350℃高火力オーブンモードを叩き込み、大量の過熱水蒸気を集中噴霧することだ。この強烈な初期加熱が生地に熱衝撃を与え、クープ(切れ込み)を鮮やかに開かせる。
生地がしっかりと立ち上がった後は、温度を210℃〜230℃へと落とし、通常の熱風2段コンベクションへ切り替えて芯までじっくり火を通す。この二段階の温度シフトこそが、表面を無駄に焦がさず、小麦の甘みを最大限に引き出す独占テクニックだ。あらかじめ天板をセットした状態で超高温予熱を完了させておく直焼き風の手順を組むことで、底面の熱伝導が劇的に高まり、底抜けや生焼きの失敗を完全に排除できる。