この劇的な価値観の転換点を語る上で欠かせないのが、世界のエンターテインメント界を牽引するフロントランナーたちの存在だ。キム・カーダシアンが提示した砂時計のようなグラマラスボディや、ニッキー・ミナージュがミュージックビデオで誇示する堂々としたプロポーションは、従来の美のヒエラルキーを瞬く間に解体した。彼女たちは、かつて周縁化されていた豊かなヒップラインを、誇るべきパワーと自立の象徴へと昇華させた立役者である。
その熱気はInstagramをはじめとするプラットフォームを通じて爆発的に拡散され、ポップカルチャーの勢力図を一変させた。何百万ものフォロワーが彼女たちのポージングやライフスタイルを追体験し、自らの身体に対する視線をアップデートしていった。かつて「隠すべきもの」とされたボリュームは、今や「自らデザインし、誇示するもの」へと劇的な変貌を遂げたのだ。