2004年、この地の歴史的・文化的価値は地球規模で認められることとなった。ユネスコの世界文化遺産に登録された『紀伊山地の霊場と参詣道』の構成資産として、玉置神社とその周囲の広大な社叢林が世界的な注目を集めたのである。
指定以降、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』プロジェクトの一環として、樹齢一千年を超える神代杉をはじめとする巨大杉群の保全や、江戸時代中期に建立された貴重な社殿の修復が進められてきた。文化庁や奈良県の主導のもと、古代からの姿を後世に残すための厳密な環境維持活動が続けられている。自然保護と信仰空間の維持という二重の壁によって守られているからこそ、時が止まったかのような神聖さが今も維持されている。