この減少傾向を客観的な数値で立証したのが、スズメ研究の第一人者として知られる三上修教授をはじめとする研究チームだ。彼らの研究や過去の文献調査によると、1960年代から1990年代にかけて、日本のスズメの生息数は半減。さらに2000年代以降も減少の波は止まらず、ピーク時と比較すると最大で8割から9割も減少した地域があると推定されている。
日本野鳥の会や山階鳥類研究所が実施している各種の鳥類生息密度調査や市民参加型モニタリングでも、同様の落ち込みが顕著に表れている。山階鳥類研究所の調査員は「都市部での減少が特に著しく、昔ながらの住宅街ですら群れを見かける頻度が極端に落ちている」と明かす。かつてどこにでもいた鳥が、わずか数十年でこれほど姿を消す例は極めて異例だ。