医療現場の「前庭リハビリテーション」をベースにしためまい・ふらつき改善体操は、特別な器具を一切使わずに自宅の省スペースで実践できます。急激な負荷をかけるのではなく、視線と頭部の動きを連動させて脳に正しい感覚情報を学習させることがポイントです。
まずは椅子に深く座り、腕を前方に伸ばして親指を立てます。爪の先をじっと見つめたまま、頭を左右に45度ずつテンポよく振る運動を1セット20回(約30秒)行います。視界を固定したまま頭部を動かすことで、前庭動眼反射(VOR)と呼ばれる視線安定化機能が鍛えられます。左右の動きに慣れたら、同様に頭を上下に動かす縦方向の運動へと移行します。
続いて、立った状態での重心コントロールを行います。足を肩幅に開いて直立し、目を閉じた状態で1分間その姿勢を保ちます。ふらつきがなくなれば、足を前後に一直線に揃える「タンデム肢位」にステップアップし、足裏の深部感覚と内耳の連携を強化します。これらのステップを1日3分程度、朝と夜に継続するだけで、1か月後には揺れに対する耐性に明らかな変化が現れます。