若山富三郎の名を世界に知らしめた金字塔といえば、漫画原作を実写化した『子連れ狼』シリーズである。乳母車に刺客の道具を仕込み、幼い息子・大五郎を連れて刺客街道を行く拝一刀役は、若山富三郎以外に考えられないハマリ役となった。アメリカをはじめとする海外でも編集・上映され、海外の映画監督やアクションファンに絶大な影響を与えた。
さらに晩年、リドリー・スコット監督のハリウッド映画『ブラック・レイン』に出演。松田優作や高倉健ら豪華キャスト陣と共演し、重厚な極道組織の親分・菅井役を怪演した。英語のセリフや海外スタッフとの撮影環境にも物怖じせず、重厚な演技と圧倒的な存在感を発揮。その立ち振る舞いはリドリー・スコットをはじめとするハリウッドの巨匠たちをうならせ、日本映画界の凄みを世界に誇示する功績を残した。