物理的な暴力や投獄によってジャーナリストが弾圧される独裁国家とは異なり、日本には表立った暴力的な検閲は存在しません。それにもかかわらず、日本の報道自由度なぜ低いと世界から断じられるのか。報道の自由度G7最下位の理由は、主に以下の3つの構造的問題に集約されます。
第一に、官公庁や大企業の情報発信を大手メディアが独占する閉鎖的な情報カルテルの存在です。第二に、政府や規制当局による見えない威圧と、それを受け取るメディア上層部の忖度(そんたく)。そして第三に、内部告発者や取材源を法的に萎縮させる法制度の不備と秘密保持法制の強化です。
RSFの評価指標は「政治的文脈」「法的枠組み」「経済的文脈」「社会文化的文脈」「安全性」の5分野で構成されていますが、日本は特に「政治」と「経済(大手メディアの寡占とビジネスモデル依存)」の項目で著しく低いスコアを記録しています。権力監視というジャーナリズム本来の機能が、制度と慣習によって骨抜きにされている実態が浮き彫りになっています。