走り湯を訪れたなら、必ず合わせて足を伸ばしたいのが、山の斜面を登った先に鎮座する伊豆山神社だ。実は、走り湯は伊豆山神社の神徳によって湧き出た「神の湯」として崇められてきた歴史を持つ。海沿いの源泉から境内に至るまでには837段もの石段が続いており、かつては修験者たちが試練として駆け登った修業の道でもあった。
この強烈な石段のルートは、現在では「強運・縁結びの参道」として知られている。登り切った先にある本殿からは、熱海の街並みと相模湾の蒼い海が一望でき、達成感と爽快感は抜群だ。体力に不安がある場合はバスでのアクセスも可能だが、源泉と神社が一体となったこの歴史的文脈を体感することで、熱海温泉の魅力を何倍にも深く味わうことができる。