点眼アドヒアランス(患者が指示通りに正しく薬を使用すること)の向上に向け、医薬品・ヘルスケア産業も革新を続けている。眼科用薬のトップランナーである参天製薬株式会社や、一般用医薬品で高い支持を集めるロート製薬株式会社などは、容器のノズル形状や点眼のしやすさを追求したボトル開発に多大な投資を行ってきた。
どれほど容器が使いやすく進化しても、最後のステップである「点眼後の保持」は患者自身の手にかかっている。製薬各社が提供する患者向け指導マニュアルでも、点眼後に目を閉じて目頭を押さえるステップは、製剤の持つポテンシャルを100%発揮させるための必須事項として明記されている。
近年では、点眼補助具(アタッチメント)の普及や服薬指導動画の配信など、誰もが迷わず正確に点眼できる環境整備が急速に進む。産業界全体が「ただ差すだけ」から「正しく効かせる」アプローチへとシフトしている。