公立高校である以上、私立のような専用球場や夜間照明が完備された完璧な環境があるわけではない。他部活との兼ね合いもあり、グラウンドを全面使用できる時間すら限られている。その制約を言い訳にせず、逆手に取ったのが市立福山の改革だった。
「1分の無駄も作らない」。グラウンドでの練習は、徹底して実戦形式とハイスピードな基本動作の反復に特化されている。従来のノック待ちの時間やダラダラとしたボール拾いは徹底的に排除され、短時間で高い負荷をかけるプログラムが組まれた。選手たちの動きに一切の迷いがないのは、日頃から研ぎ澄まされた集中力で練習に挑んでいる証拠だ。