設置計画において最も議論が分かれるのが、「純正の専用置台を使うか」それとも「大工工事による造作棚にするか」という選択です。この選択は、将来のメンテナンス性や住宅設備の更新に決定的な影響を及ぼします。
リンナイ純正の「専用置台(高)」は、5段階〜8段階の高さ調整機能を備えており、設置環境に合わせて柔軟に高さを変えられるのが最大の利点です。しかし、金属製のフレームが露出するため「洗面所のインテリアを損ねる」「脚周りにホコリが溜まりやすく掃除機が入りにくい」というデザイン面での不満が生じがちです。
対照的に、近年主流となっているのがシナランバーやアイアンフレームを用いた「造作棚設置」です。空間に完全に調和し、洗濯機と乾太くんの隙間をミリ単位で詰めることが可能です。しかしここにも大きな落とし穴が存在します。将来、洗濯機が故障して買い替える際、「造作棚の開口寸法より大きな洗濯機が買えない」というサイズ縛りに直面するリスクです。ドラム式洗濯機から別のモデルへ移行する場合や、縦型洗濯機のフタの開き方が異なるモデルを選んだ瞬間に、造作棚の解体・再施工が必要になる事例が報告されています。
さらに見過ごせないのが排湿管の施工ルートです。乾太くんは燃焼排ガスではなく、衣類から蒸発した水分を含む「多湿の空気」を屋外へ排出します。配管長が長すぎたり、曲がり(エルボ)が多すぎたりすると、管内で結露が発生し、ドレン水が本体内部へ逆流して機器故障を招く原因となります。パイプシャフトや外壁までの最短距離を確保し、かつ適切な屋外フードを取り付ける工事基準の遵守が不可欠です。