名古屋での活動を経て関西ジャニーズJr.へ合流し、その後上京してKing & Princeの絶対的センターとして平成から令和のアイドルシーンを席巻した軌跡は周知の通りだ。圧倒的な華やかさで大衆を魅了する一方、彼の表現には常にどこか哀愁と鋭利なリアリティが漂っていた。
その陰影が鮮烈に結実したのが、主演ドラマ『クロサギ』での熱演だ。過酷な過去を背負い、詐欺師を喰らう詐欺師として孤独に戦う主人公の姿に、平野自身の生い立ちが持つ陰影と凄みが重なり合った。単なるアイドルの枠組みを軽々と飛び越え、観る者の胸を締め付ける鬼気迫る演技。それは、幼少期に痛みや孤独を肌身で知る表現者にしか到達できない、魂の叫びそのものだった。