デビュー作品である「Precious Junk」が大きな注目を集めた最大のきっかけは、1995年春に放送されたフジテレビ系の連続ドラマ『王様のレストラン』の主題歌に起用されたことにある。稀代のヒットメーカーである脚本家・三谷幸喜が手がけ、松本幸四郎(現・松本白鷗)や山口智子ら豪華キャストが結集した伝説的なフレンチレストラン・コメディだ。
新人アーティストのデビュー曲が、ゴールデンタイムの大型ドラマ主題歌に選ばれるのは当時としても異例の抜擢だった。フレンチレストランのオープンを巡る軽妙で上質なドラマの世界観と、「Precious Junk」が持つ軽快なビート、そしてどこか切なくも前向きなメロディが見事な化学反応を起こした。毎回ドラマのラストで流れるその歌声は、視聴者の記憶に鮮烈に刻み込まれることとなった。