1959年10月に放送を開始した『おかあさんといっしょ』にとって、2009年は半世紀にわたる歴史の集大成であり、同時に新時代への大胆な挑戦が重なり合った極めて濃密な1年でした。前年2008年春に就任した横山だいすけさんと三谷たくみさんは、就任当初の重圧と模索の時期を乗り越え、2年目に入ってスタジオ収録やファミリーコンサートでの息が完全に合致。子どもたちを包み込む柔らかなハーモニーと、コミカルな変顔まで厭わない体当たりのパフォーマンスが視聴者の絶大な支持を獲得し始めました。
当時の制作現場を知る関係者の証言や当時のドキュメントによると、50周年という看板を背負った制作陣は、単なる過去の振り返りにとどまらず「次の50年に歌い継がれる質の高い音楽と表現」を徹底的に追求していました。地上デジタル放送の普及期とも重なり、ハイビジョン化された色鮮やかなスタジオセットの中で、歌・体操・ダンス・人形劇がかつてない高い完成度で融合した年、それが2009年です。