新宿の各店で提供されている看板メニューについて、現場での実食取材と味覚分析に基づき、その真価を検証します。
まず圧倒的なビジュアルでテーブルの主役となるのが「オオグソクムシの丸ごと素揚げ」(相場:1匹 1,200円〜1,800円前後)です。甲冑のような硬い背甲に覆われた姿は見る者を圧倒しますが、高温の油で香ばしく揚げられた殻を噛み砕くと、シャコや川エビを何倍も濃厚にしたような芳醇なミソの香りとキチン質のクリスピーな食感が口いっぱいに広がります。見た目の先入観を完全に裏切る極上の酒肴といえます。
続いて、白身魚の最高峰として名高いのが「アブラボウズ(別名:オオクチイシナギや深海の脂特急)」(刺身単品:1,600円〜2,400円前後、煮付け:2,200円前後)です。名前に違わず、魚体の約40%が脂質で構成されており、深海魚刺身新宿の取り扱い店舗では不動の人気を誇ります。その身は純白で、醤油をつけると瞬時に表面に脂の膜が広がるほどです。口に運べば舌の体温で脂がとろけ、本マグロの大トロに匹敵するコクがありながら、後味は白身特有の上品な甘みを残します。
さらに、見た目が特徴的な「トウジン(ゲホウ)」のお造り(1,200円〜1,600円)は、透き通るような弾力のある白身と、カワハギ以上と称される濃厚な肝醤油の組み合わせが絶品です。一般的な大衆居酒屋の刺身盛り合わせとは一線を画す、圧倒的な味の深みを提供しています。