昭和から平成にかけての日本の家庭像を振り返ると、父と娘が入浴を共にするシーンは決して珍しいものではなかった。さくらももこ氏の代表作『ちびまる子ちゃん』でも、主人公のまる子とお父さんのヒロシや友蔵がお風呂で歌を歌ったり、和やかに会話を交わしたりする日常が描かれ、国民的なあたたかい家族像として親しまれてきた。
だが、時代は大きく変わった。日本放送協会(NHK)が実施した生活意識に関する番組特集や意識調査でも示されている通り、現代社会におけるプライバシー意識や子ども個人の権利に対する認識は、ここ数年で劇的に変化している。昭和の家庭劇で微笑ましく描かれた風景は、現代のコンプライアンスや防犯意識の観点から見直される機会が増えているのだ。