テレビ離れが進む中で、NHKが次に舵を切ったのがインターネット空間への進出です。総務省の有識者会議における度重なる議論を経て、放送法が大幅に改正され、NHKのインターネット配信事業はこれまでの「補完業務」から、テレビ放送と同等の「必須業務」へと位置づけが格上げされました。
ここで世間の大きな注目と懸念を集めたのが、いわゆる「スマホ受信料」の問題です。「スマートフォンやパソコンを持っているだけで、テレビがなくても自動的に受信料が徴収されるのではないか」という不安がネット上を駆け巡りました。
制度設計の結論として、端末を所有しているだけで無条件に課金されるわけではなく、「NHKのネット配信アプリをインストールして利用登録を行う」「特定のポータルから継続的な視聴手続きをする」といった、明確な視聴意思を示したユーザーに対してネット受信料の支払いを義務付ける枠組みとなりました。すでに地上契約などを支払っている既存世帯からは追加徴収を行わない方針ですが、デジタル空間へ課金網を広げるこの動きに対し、「ネットこそ完全なスクランブル(IDログイン制)が可能なはずであり、テレビ放送も同様にすべきだ」という批判が再燃しています。