彼女の名を世界中の映像ファンに決定づけた代表作といえば、間違いなく『サンクチュアリ -聖域-』と『今際の国のアリス』だ。大相撲の泥臭くも熱量の高い世界を描いた前者の作品では、伝統的な回しや稽古着の質感を再現しつつ、画面から汗と砂の匂いが立ち上るような生々しいリアリティを提示した。
一方で、ディストピアな世界観で若者たちが命がけのゲームに挑む後者の作品では、キャラクターごとの個性を一目で識別させるポップさと、崩壊した都市の荒廃感に馴染むダークな質感を巧みに共存させている。生み出された衣裳デザインは、言語の壁を超えて世界中の視聴者に強烈なインパクトを与え、キャラクターの感情移入を助ける重要なファクターとして機能した。