なぜNBA球団のゼネラルマネージャー(GM)たちは、こぞってエグジビット10を活用するのか。答えはシンプルだ。サラリーキャップ(チーム給与総額制限)上のリスクが限りなくゼロに近いからである。
仮にキャンプ期間中に選手を解雇した場合、エグジビット10によるボーナスはチームのサラリーキャップ計算から除外される。贅沢税(ラグジュアリータックス)のペナルティに過敏なチームフロントにとって、資金を一切無駄にすることなく最大6人のキャンプ枠一杯まで有望株をテストできるこの仕組みは、リスクフリーの「買い物券」なのだ。
また、他チームに有望株を奪われることなく自社のGリーグ傘下に安全に囲い込んでおける点も大きい。華やかなコートの裏側には、どこまでも冷徹で計算し尽くされたプロスポーツビジネスの理性が働いている。