プロダクトの根底には、世代を超えて受け継がれる豊かな文学的土壌がある。フィンランドの芸術家トーベ・ヤンソンが生み出したムーミンは、その筆頭と言える。哲学的な思索と孤独、愛おしさを内包した独特の世界観は、立体物となった今も圧倒的な存在感を放つ。店頭に並ぶムーミンの立体は、子供向け玩具の域を完全に脱している。
一方で、スウェーデンを代表する作家アストリッド・リンドグレーンが生み出した長くつ下のピッピも忘れてはならない。自由奔放で強い意志を持つ少女の物語は、今なおファブリックや立体アイテムとして形を変え、世界中で愛され続けている。キャラクターのバックボーンにある物語の深みこそが、大人をも虜にする揺るぎない魅力だ。