各自治体が公表している「津波ハザードマップ」は、一度目を通しただけでは不十分だ。年々アップデートされるマップには、浸水深だけでなく、水が到達するまでの想定時間が色分けして詳細に描かれている。
大阪市内における浸水エリアの真実を見てみると、臨海部だけでなく、地下鉄の入り口や地下街が密接する都心部エリアへの浸水リスクが顕著だ。地下空間は地上よりもはるかに早く水が流れ込み、浸水が始まると水圧でドアが開かなくなる恐れがある。
避難ルートの設定においても、単に最短距離を選ぶのは危険を伴う。橋の崩落や密集市街地での建物倒壊、火災の発生によって道路が塞がるリスクを計算に入れなければならない。複数の避難経路を事前に歩いて確認し、水圧がかかっても歩行可能な高台や堅牢な拠点へのルートを体に染み込ませておくことが求められる。