矢場店を語る上で欠かせないのが、細分化された辛さのカスタマイズ文化だ。標準の台湾ラーメンでさえ一般的な激辛レベルに達しているが、常連客たちの探求心は止まらない。辛さを抑えた「アメリカン」は、ダシの旨味をしっかり味わいたい初心者や体調を気遣うファンに根強い人気を誇る。
一方で、刺激を求めて極限に挑むマニアたちが頼むのが「イタリアン」、さらにその上を行く「アフリカン」、そして最上級の恐怖と快感が同居する「エイリアン」だ。2026年現在、海外からのチャレンジャーがSNSに投稿した動画がバズを起こし、店内では連日「エイリアン」の注文が飛び交う。唐辛子の量が格段に増し、スープというよりは辛味オイルの濃密なエキスと化した一杯。一口食べれば喉が焼けつくような衝動に襲われるが、これを完食した者だけが味わえる達成感があるという。