メレオロン単体であれば「絶対に逃げ切れる・潜入できる」という探索特化の能力に過ぎません。しかし、この能力を凶悪な戦術兵器へと引き上げたのが、派生能力である「神の共犯者(かみのきょうはんしゃ)」です。
発動条件は極めてシンプルでありながら、高度な連携を要求します。「メレオロン自身が息を止めている間、彼が直接手や体で触れている対象」に対しても、神の不在証明と全く同じ絶対不可視・認識遮断の恩恵がリアルタイムで共有されます。触れられた人間が発する音、臭い、念オーラ、さらには武器や放たれる能力に至るまで、敵からは一切認識できなくなります。
この能力が劇的な威力を発揮したのが、宮殿突入における「メレオロン×ナックル=シュバイン」のコンボでした。護衛軍モントゥトゥユピーは、討伐軍全員のオーラ総量を束ねても遠く及ばない桁外れの怪物です。通常であれば、ナックルの「天上不知唯我独損(ハコワレ)」を撃ち込むために接近しただけで、ユピーの超質量打撃に薙ぎ払われて即死していました。
しかし、神の共犯者によって存在を完全に消した状態で接近し、ユピーに触れてノーリスクで「ポットクリン」を取り付けることに成功。その後も姿なき亡霊のようにヒット&アウェイを繰り返し、確実に利息を膨らませてユピーを心理的な錯乱と破産寸前まで追い詰めました。無敵の防御と必中攻撃を両立させるこのコンボは、まさにキメラアント編屈指の奇策であり、戦況をひっくり返した最大のハイライトです。