この仕草が社会的なトレンドとして大衆の記憶に深く刻まれた背景には、メディアの強力な後押しがあった。空前のブームを巻き起こしたTVドラマ『失恋ショコラティエ』に代表される作品では、ヒロインの愛くるしい立ち振る舞いが全世代の視聴者を魅了した。その後も吉岡里帆をはじめとする実力派俳優たちが、ロマンティック・コメディの作中で魅せる計算し尽くされた立ち振る舞いが、このスタイルの文化的な価値を決定づけた。
さらに、女性ファッション誌の最高峰であるCanCamや、集英社が手掛ける各種女性メディアが「モテコーデ」の王道特集として繰り返し取り上げたことで、一時の流行から普遍的なアイコンへと昇華した。メディアが提示した「可憐なヒロイン像」は、今や誰もが日常で再現できるセルフ表現の選択肢となっている。