現場の教師たちの意見も複雑だ。神奈川県の高校で化学を教える教諭は、「暗記を全否定するトレンドには違和感がある」と明かす。「すいへーりーべー」のような語呂合わせは、勉強が苦手な生徒にとっての強力な『武器』だったという側面もある。
「最初の一歩を楽しく、ハードルを低く乗り越えるために、語呂合わせは非常に有効です。すべてをAI任せにしてしまうと、自分で調べることすら面倒くさがる生徒が増えてしまう」と、その教諭は指摘する。一方で、ただ暗記しただけで満足し、その先の応用に進めない生徒が多いことも事実であり、バランスの取り方に多くの教師が頭を悩ませている。