パンデミック時の物資不足という極限状態を想定し、高機能マスクを安全に再利用する技術研究も進められてきた。その代表例が、大学や研究機関が集結して発足したN95マスク再利用研究プロジェクトだ。この研究では、防護性能をできる限り損なわずに病原体を不活性化させる特殊な環境と条件が詳細に検証された。
また、米国疾病予防管理センター(CDC)の運用ガイドラインでも、専用装置による紫外線殺菌処理(UV-C照射)や過酸化水素ガスを用いた滅菌システムが示されている。ただし、これらは波長や照射量を高度に制御できる医療機関の専用設備があって初めて成り立つ技術であり、家庭用の紫外線ライトや天日干しで代用できるものではないことを理解しておく必要がある。