日本国内でも、東京湾岸エリアや神奈川県、東北、近畿地方などにおいて「夜間にゴーッという地鳴りのような音が空から響いてきた」「金属が擦れ合うような重低音が数分間続いた」という目撃証言がSNS上に投稿されるケースが散見されます。
とりわけ地震大国である日本において最も懸念されるのが、「空からの異音=巨大地震の前兆」という説です。実際に、1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災の直前・直後には、複数の住民が地鳴りや大気の発光現象を報告しています。
地震学の知見では、断層面に応力が蓄積される過程で生じる微小破壊音や、圧縮された岩盤から放出される電磁パルスが、大気中のイオンバランスを変化させて音波を誘発する可能性は完全には否定されていません。ただし、日本国内で報告される異音の大半は、沿岸部のコンビナートにおける蒸気抜き作業(安全弁の開放)、新幹線や深夜貨物列車の走行音の異常伝播、高層ビルの風切り音など、人工的な発生源が気象条件によって遠方まで届いたものであることが判明しています。異音単体を根拠に直ちに大地震の発生を断定することは非科学的であり、冷静な判断が求められます。