発見された修復後の姿は、元の荘厳なキリスト画とは似ても似つかないものでした。輪郭はぼやけ、目は左右非対称の黒い点になり、口元は歪み、頭部全体が毛皮のフードをかぶったような異様な風貌になっていたのです。
修復前後の比較画像(ビフォーアフター)が地元メディアから世界的な通信社へと配信されると、瞬く間にインターネット上を席巻しました。スペイン語で「この人を見よ(Ecce Homo)」をもじった「このサルを見よ(Ecce Mono)」という不名誉な別名がつけられ、「キリストの修復猿」として世界中のSNSでコラージュ画像やパロディの標的にされてしまいます。
原画を描いた画家の遺族や美術専門家からは「歴史的文化財に対する許されざる破壊行為」と激しい怒りの声が上がり、セシリア氏の自宅には連日メディアが殺到。純粋な信仰心と親切心から行動したセシリア氏は、世界中から浴びせられた嘲笑と非難のプレッシャーにより、強い心痛から床に伏せる事態にまで追い込まれました。