検索エンジンで「EVモーターズジャパン」と入力すると、関連ワードに「やばい」「不具合」「倒産」といった刺激的な言葉が並びます。火のない所に煙は立たないと言われる通り、こうしたネガティブな評判が広まった背景には、主に4つの明確な要因が存在しています。
第一の要因は、「純国産EV」というイメージと実際のサプライチェーンの乖離です。同社が当初「日本発の商用EVメーカー」として大々的にアピールされた際、一般ユーザーや一部の報道関係者は「日本国内でゼロから設計・製造された車両」を想像しました。しかし実態は、車体(ボディ)やバッテリーパックなどのハードウェアを中国の有力製造拠点に委託し、自社の心臓部である制御プログラムを組み込むファブレス(工場を持たない製造)方式を採用していたため、「看板倒れではないか」という不信感を生む結果となりました。
第二の要因として、自治体や路線バス会社への納入遅延トラブルが挙げられます。世界的な半導体不足や物流の混乱、さらには日本固有の保安基準への適合手続きの難航が重なり、計画通りのスケジュールで車両が納車されない事例が複数発生しました。公共交通を担うバス会社にとって納期の狂いは運行計画に直結するため、業界内での不満がネット上に漏れ伝わった経緯があります。
第三は、実走開始直後に見られた初期トラブルや冬場の航続距離低下です。「エアコンを使用すると想定以上にバッテリーが減る」「ドアの開閉センサーや電装系にマイナーな不具合が出た」といった現場のドライバー・整備士の声がSNS等で拡散し、過度な不安を煽る一因となりました。
そして第四が、スタートアップ特有の財務基盤と経営継続性への懸念です。車両開発と北九州工場の建設には莫大な先行投資が必要であり、未上場であることから「資金ショートによる倒産リスクがあるのではないか」という憶測が独り歩きした構造が見て取れます。