本作のもうひとつの特筆すべき点は、長年ライバル関係にあった東映株式会社とNHKエンタープライズがタッグを組んだハイブリッドな制作体制にある。京都の伝統ある職人技を脈々と受け継ぐ東映の時代劇制作力と、大河ドラマなどで培われたNHKエンタープライズの圧倒的な歴史リサーチ力およびVFX技術が、ひとつの作品のために結集した。
伝統的な殺陣の美学と最先端のデジタル技術が融合することで、従来の歴史ドラマでは描ききれなかった数万人規模の合戦シーンや、息をのむような合戦のディテールが生々しく再現されている。映画界と放送界の垣根を越えたこの協業は、閉塞感が漂っていた国内映像制作の構造そのものを根底から変革する契機となるはずだ。