漫画家・荒木飛呂彦が生み出した世界観は、単なるバトルアクションの枠組みに収まらない。洗練されたファッションセンス、西洋美術の黄金比を取り入れたポージング、そして何より代々受け継がれる「宿命」のドラマが読者を魅了し続けてきた。シリーズ屈指の人気を誇る空条承太郎が打ち立てた冷徹かつ情熱的なヒーロー像は、時代を超えてジョースター家の精神的支柱として燦然と輝いている。
『スティール・ボール・ラン』をはじめとする後続の物語においても、その血統の美学は形を変えながら脈々と生き続けている。王道のバトル・ファンタジーでありながら、人間の尊厳や弱さとの対峙を描く人間讃歌のテーマは、新しい世代のファンにとっても色あせることがない。