青龍殿が建てられた大きな目的の一つが、日本三大不動の一つとされる最高峰の仏画「国宝 絹本著色青不動明王像(青不動)」を護持・奉安することだ。平安時代に描かれたこの至高の密教美術は、青い炎を背負い、力強い眼光で魔を祓う姿が特徴であり、国の平安と人々の安寧を祈る象徴として崇められてきた。
繊細な絹地に描かれた原品は極めて貴重で厳重に保管されているが、殿内には精緻に復元の限りが尽くされた精密複製画が掲げられており、その圧倒的な威厳と細部の描き込みに誰もが目を奪われる。暗闇のなかに浮かび上がる青不動の迫力は、訪れる者の心を深く揺さぶる。