彼女の歩んできた道を振り返る上で、避けて通れないのが最初の結婚である。1998年、当時歌舞伎界の看板役者だった十代目・坂東三津五郎(当時は八代目坂東八十助)氏との結婚は、大きな話題をさらった。伝統と格式を重んじる梨園の世界へ、女子アナのトップランナーが飛び込んだのだ。
しかし、二人の生活は長くは続かなかった。わずか約1年7ヶ月での破局。略奪愛とも報じられた衝撃的な結婚劇の裏には、歌舞伎の世界独特のしきたりや跡継ぎ問題、そして価値観のすれ違いがあったとされる。離婚交渉は難航を極めたが、近藤サトは一切の弁明をせず、静かに舞台を降りる道を選んだ。苦痛に満ちたその経験が、後の彼女の強さと凛とした佇まいを形成したことは疑いようがない。