スタジオジブリの二大巨頭である宮崎駿と高畑勲は、アニメーション業界において人間描写のリアリズムを極限まで高めた。中でも横顔のアングルは、正面顔よりもキャラクターの心理的奥深さを表現する格好のキャンバスとなった。
正面を向いた顔は観客とのダイレクトな対話を生むが、横顔はあえて観客との視線を外す。この「視線の外し」こそが、画面に漂う孤独や静寂を生み出す。高畑勲が徹底して追求した日常の細やかな仕草のリアリズムと、宮崎駿が描く躍動的でありながら繊細な感情の揺れ。二人の巨匠が長年にわたり研ぎ澄ませてきたこの技術は、世界中のアニメーターたちに計り知れない影響を与え続けている。