お茶の間の人気を決定づけたのは、なんといっても時代劇の名作ドラマ『必殺仕事人』シリーズだろう。主役の中村主水演じる藤田まことを、容赦ない小言で責め立てる姑・せん役は、日本中のテレビ視聴者を爆笑と恐怖の渦に巻き込んだ。
「りつ!ムコ殿!」という金切り声の決め台詞は、当時の流行語にもなった。しかし実のところ、彼女はこの「意地悪な姑役」のイメージがつきすぎることを当初は本気で心配していたという。自身の娘の婚姻関係に悪影響が出るのではないかと懸念し、降板を申し出たことすらあったほどだ。それでも共演の藤田まこととの見事な掛け合いは絶品で、結果としてテレビ史に残る最強の凸凹コンビが誕生することとなった。