日本における「インドの牛乳屋さん」の震源地は、2000年代初頭の個人ウェブサイトや掲示板「2ちゃんねる」でした。当時全盛期を迎えていたFlash動画クリエイターの手によって、映像にテンポよく空耳字幕を乗せた作品が公開されると、瞬く間にネットコミュニティ全体へと拡散していきました。
2007年にサービスを開始したニコニコ動画では、高画質化された動画や派生MAD作品、踊ってみた動画が多数投稿され、コメント機能によって「弾幕」が張られる定番動画としての地位を確立。空耳職人と呼ばれるユーザーたちによって、細部の歌詞表記がブラッシュアップされていきました。
そして令和の時代においても、YouTubeのショート動画やTikTokにおいて「懐かしの平成ネットミーム」として再評価が進んでいます。インド映画の躍進(『RRR』などの世界的ヒット)も手伝い、「実はあの曲もインド映画の傑作だったのか」とルーツを再発見する若いリスナーが後を絶ちません。