「楽天は倒産するのではないか」――そんな極論すら飛び交った数年前の冷ややかな空気を覚えている人は少なくない。基地局整備の膨大なコスト、プラチナバンド獲得をめぐる泥沼の議論、相次ぐ社債発行。市場のボラティリティは高まり、株価は乱高下を繰り返した。だが、そこからの巻き返しは迅速かつ緻密だった。
ネットワーク品質の劇的な改善と、自社で構築した完全クラウド化ネットワーク(Open RAN)の真価がここにきて爆発している。他社が巨額のレガシー設備に縛られる中、ソフトウェアによる運用効率化と迅速なシステムアップデートが可能にした低コスト運用は、今や最大の武器へと変貌した。単なる「格安通信」ではなく、高品質な独自インフラを持つ強みが、ついに損益分岐点を突破する推進力となったのだ。