イモトの登山が「やらせ」や「お膳立て」と揶揄される背景には、彼女を取り囲む日本最高峰の山岳スペシャリスト集団の存在があります。番組を見て「あのガイドたちは一体誰なのか」と気になった方も多いはずです。
チームの主軸を担ったのは、山岳ガイド界の重鎮である角谷道弘氏です。日本山岳ガイド協会の理事も務めた角谷氏は、的確なルート選定と厳しい技術指導でイモトを牽引しました。そして、番組内で「天国じじい」の愛称で親しまれ、登山ファンのみならず一般視聴者からも絶大な人気を博したのが貫田宗男氏です。国際山岳ガイドとして国内外で数々の遠征を成功させてきた貫田氏は、冷静沈着なロジスティクス統括とユーモアあふれるキャラクターでプロジェクトの精神的支柱となりました。
さらに、日本人としてエベレスト最多登頂記録を持つ倉岡裕之氏や、卓越した技術で撮影を支えたアルパインクライマーの中島健郎氏など、まさに「日本代表」と呼ぶにふさわしいオールスター部隊が集結していました。これほどのプロが揃っていたからこそ、「安全管理が完璧すぎて過酷さが伝わりにくい」「ルート工作が整いすぎている」という見方をされ、結果としてやらせ疑惑に結びついてしまった皮肉な側面があります。