「ひゅーい」という音の響きだけを聞くと、どこか欧米風の軽やかさを感じる。しかし、漢字で書くと「飛翼」だ。この二文字の並びには、圧倒的なロマンと意志が宿っている。
彼の母親は、宇宙や未知の世界に対して並々ならぬ憧れを抱く人物だったという。大空を突き抜け、その先にある無限の宇宙へ羽ばたく翼。そんな壮大なビジョンが、生まれたばかりの我が子に託された。子供の頃の彼は、周囲の子供たちとは明らかに一線を画す自分の名前に、戸惑いを覚えることもあったはずだ。だが、表現者として生きる道を選んだ瞬間、この名前は彼にとって唯一無二の武器へと変わった。