ファンの間で絶大な関心を集め続けているのが、劇中で後藤ひとりが手にする愛用の機材(ギア)の真相だ。物語前半、彼女が父親から借りて使用していたのは、重厚なトーンとクラシックな美しさを兼ね備えた黒のレスポール・カスタム。押し入れの陰鬱な空気感とヴィンテージギターの渋い質感が見事にマッチしていた。
しかし、アクシデントを経て彼女が自らのバイト代で手に入れた運命の1本こそが、Yamahaの「Pacifica 611VFM」である。粘りのあるPU構成と高い演奏性を誇るこのモデルは、彼女の多彩な表現力と即興性を最大限に引き出す相棒となった。制作陣による機材のグラフィックやエフェクターボードの再現度は極めて緻密であり、現実の楽器店でも同モデルの完売が相次ぐなど、音楽市場にも多大な影響を及ぼした。