ヒロインの谷田部みね子を演じきったのは、今や名実ともに日本を代表する俳優となった有村架純だ。特別な才能を持つヒロインではなく、ごく普通の少女が不器用ながらも泥臭く生きていく姿を、圧倒的な親しみやすさとリアリティで演じ切った。
奥茨城の素朴な農村風景から、集団就職で上京し、赤坂の洋食店「すずふり亭」で働くまでの心の揺れ動き。有村架純が見せた豊かな表情の変化は、毎朝お茶の間に心地よい安心感をもたらした。飾らない言葉と等身大の笑顔は、多くの視聴者が自分の娘や孫を見守るような温かい眼差しを向けるきっかけとなったのである。