黒柳さんのキャリアは、日本のテレビ放送の歴史そのものです。1953年、NHK放送劇団の第1期生(テレビ女優第1号)として入団したのがすべての始まりでした。
応募倍率数百倍とも言われる超難関オーディションを突破したものの、入団当初はその個性的な早口や独特の感性が「型にはまらない」として演出家から叱責される日々が続いたといいます。しかし、劇作家の飯沢匡氏が「あなたのその個性を変えてはいけない」と才能を見出し、ラジオドラマの主役に抜擢。そこから一気に国民的スターへの階段を駆け上がりました。
1976年にスタートしたテレビ朝日系『徹子の部屋』は、同一司会者による最多放送回数としてギネス世界記録を更新し続けています。台本なしの真剣勝負でゲストの本音を引き出すトーク技術は、若い頃のラジオ・生放送劇団で培われた職人技の結晶です。