淡路島の西海岸を走る県道31号線、通称「サンセットライン」を車で流すと、景観が一変したことに気づく。かつて静かな漁村が点在していた海岸線には、デザイン美溢れる最先端の温浴施設が立ち並び、夕刻には茜色に染まる海を目当てに多くの人々が集う。
ここ数年で加速度的に進んだリゾート開発は、単に「お湯に浸かる」だけの体験を過去のものにした。波の音を低音BGMに据えたオープンエアのサウナや、水深を深く取ることで立ち湯を楽しめる設計など、建築美と温泉技術が融合した新世代施設が次々と登場している。日帰りの枠に収まらない、上質な滞在時間がそこにはある。