原作終盤のVリーグ編および最終章で描かれた梟谷メンバーの「卒業後の進路」は、読者に大きな衝撃と深い納得感を与えました。単に全員がバレーボール界に残るのではなく、各々の資質や人生観に根ざした極めて現実的かつ魅力的なキャリアパスが描かれています。
木兎光太郎:トッププロから世界へ羽ばたく「普通のエース」
高校時代は好不調の波が激しく、「しょぼくれモード」など赤葦らのケアが必須だった木兎光太郎ですが、卒業後はV.LEAGUE Division 1の強豪・MSBYブラックジャッカルに入団。日向翔陽や宮侑、佐久早聖臣とともにチームを牽引する押しも押されもせぬトッププロへと成長しました。
高校時代に抱えていたムラを克服し、「ただのエース」として覚醒した木兎は、日本代表のオポジット/アウトサイドヒッターとしても選出され、世界の舞台で活躍を見せています。ファンからは「あの木兎が一番立派なプロ選手になっている」と感嘆の声が寄せられました。
赤葦京治:バレーと別の道へ|大手出版社の週刊マンガ誌編集者
最も大きな話題となったのが、副主将・セッターを務めた赤葦京治の進路です。バレー推薦での大学進学も可能だった実力派でありながら、赤葦が選んだ職業は大手出版社・一ツ葉文庫の『週刊少年ヴァリーグ』編集者でした。
劇中では、烏野高校OBである「小さな巨人」こと宇内天満の担当編集として登場します。冷静沈着に原稿をチェックし、締め切りに追われる作家を巧みにコントロールする姿は、高校時代に木兎のコンディションを緻密にマネジメントしていたセッターとしての資質が見事に昇華されたものと言えます。「赤葦の職業が編集者なのは解釈一致すぎる」とSNS上でも絶賛されました。
木葉・鷲尾・小見らのリアルで味わい深い進路設計
他の3年生メンバーの進路も、キャラクターの個性が色濃く反映されています。
ブロックの要であった鷲尾辰生は、V.LEAGUE Division 1の「EJP(東日本製紙)RAIJIN」に進み、日本代表にも選出されるトッププレイヤーへと登り詰めました。一方、「Mr.器用貧乏」と呼ばれた木葉秋紀は製薬会社の営業職として働きながら、V.LEAGUE Division 3のエーレーキ製薬でバレーを継続。リベロの小見春樹はまさかの「舞台俳優(劇団員)」、猿杙大和は「区役所職員」という堅実な道を選びました。マネージャーの白福雪絵が食への情熱を活かして「食品メーカーの栄養士」になり、雀田かおりが「スポーツインストラクター」となった点も含め、一人ひとりの人生が息づく設計となっています。