「刀鍛冶の里編」第8話・第9話で描かれた時透兄弟の過去回想は、ファンの涙を誘う屈指の名シーンとなりました。ここで注目すべきは、双子の兄である時透有一郎、そして幼少期の無一郎・有一郎の声もすべて河西健吾さん一人で演じているという事実です。
見た目は瓜二つの双子でありながら、性格は正反対の二人。無一郎は純真無垢でおっとりとした性格、有一郎は弟を守るためにあえてトゲのある言葉を投げつける現実主義者でした。河西さんは、有一郎の荒々しい口調の奥に滲む不器用な愛情と、無一郎の無垢で柔らかな響きを、声のピッチと声帯の締め方だけで完璧に差別化しました。
特に、瀕死の有一郎が無一郎の手を握りながら神仏に弟の命を乞う最期の場面では、同一の声優が掛け合っているとは思えないほどの生々しい魂のぶつかり合いを披露。エンドロールで「時透無一郎/時透有一郎:河西健吾」のクレジットを見た視聴者からは、驚きと称賛の声が相次ぎました。