彼らの結びつきは、日本の音楽産業全体にとっても興味深い文脈を持っている。90年代後半から2000年代にかけてヴィジュアル系シーンの頂点に立ったGACKT。一方で、エアーバンドという前代未聞のスタイルでJ-POPシーンに革命を起こしたゴールデンボンバー。一見すると対極に位置するアプローチに見えるが、その根本にある「観客を徹底的に楽しませる」というプロフェッショナリズムは完全に一致している。
GACKTが構築した圧倒的な世界観と美学を、鬼龍院はリスペクトしつつも、自らの世代の言葉とアイディアで再解釈してきた。かつてサブカルチャーと見なされがちだったヴィジュアル系のイズムを、お茶の間のメインストリームへと昇華させた二人の軌跡。それは、変化の激しい音楽市場において長年第一線で生き残るための教訓に満ちている。