独占取材によって明かされた空間デザインの手法は、まさに光と素材の対話そのものだ。溝田建築設計事務所が手がける注文住宅では、直射日光をそのまま採り入れるのではなく、高窓や中庭を介して柔らかな拡散光を室内奥深くまで導く。壁面に刻まれる光と影のコントラストが、時の経過とともに刻々とその表情を変えていく。
コンクリートの荒々しい質感を残した壁と、暖かみのある無垢のウォールナット材。真鍮の見切り材や、職人が一枚ずつ仕上げた左官壁。異素材同士が衝突することなく引き立て合う絶妙なバランス感覚は、まさに圧巻だ。視線の先にある庭の緑と室内の素材感がシームレスに繋がり、敷地境界を感じさせない伸びやかな開放感が生み出されている。