谷口氏のキャリアの根幹には、法学者としての知見がある。大阪国際大学などで長年にわたり政治学・法学教育に携わり、国際人権法やジェンダー問題を専門として扱ってきた。講義や著書で見せるロジカルで実践的な視点は、学術界や教育現場で一定の評価を獲得している。
しかし、彼女の名を全国区にしたのは、2012年に自ら立ち上げた「全日本おばちゃん党」というユーモアと批判精神を掛け合わせたムーブメントだった。オカン目線で政治にツッコミを入れるスタイルの活動は、敷居の高い政治問題を身近にしたとして庶民の共感を呼んだ。だがその一方で、「政治を矮小化している」「過度に偏った主張をキャッチーな言葉で覆い隠している」という厳しい眼差しも注がれることになった。