宮崎駿のクリエイティビティを語る上で欠かせない存在が、盟友であり最大のライバルでもあった高畑勲の存在だ。若き日に出会い、互いの才能を認め合いながらも、作品づくりのアプローチにおいては常に火花を散らしてきた。時に激しくぶつかり合い、思想の相反から互いを強烈に意識し続けた二人の関係性は、スタジオジブリの創作における最大の推進力だった。
高畑が追求したリアリズムと、宮崎が展開する圧倒的なイメージの飛躍。二人の巨匠が競い合うように手掛けた作品群は、日本の劇場型長編アニメーションの質的評価を世界最高峰へと引き上げた。相手への敬意と恐怖、そして負けたくないという強い対抗心が、創作の現場で彼らを限界の先へと突き動かしていたのだ。