若さゆえの無敵感が消え去り、将来への焦りや現実の重みがのしかかってくる時期。そんな人生の岐路に立つ人々に静かに寄り添うのが『二十九、三十』だ。派手な展開や激しいシャウトはない。しかし、淡々と綴られる言葉の一つひとつが、疲れ果てた夜の心にじわじわと染み渡っていく。
「自分らしく生きていく」という言葉が時に残酷に響く時代において、この曲は「無理に前を向かなくてもいい、今のまま踏ん張っていればいい」と教え込まずに伝えてくれる。ライブの終盤で演奏されることの多いこの楽曲は、ファンにとっても自分自身を確かめるための大切な時間となっている。